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親の冷蔵庫に同じ食品がたまるとき|家族が確認することと、買いすぎ・食べ残しを減らす工夫

冷蔵庫にある同じ食品を、高齢の母と娘が一緒に確認する水彩イラスト。「親の冷蔵庫に同じ食品がたまる」の文字 高齢の親の見守り

離れて暮らす親の家を訪ねたら、冷蔵庫に同じ豆腐や卵、総菜がいくつも入っていた。奥には、いつ買ったのか分からない食品もある。

「食べきれているのかな」「また買ってきても大丈夫かな」と気になることもあるでしょう。

ただ、同じ食品があるだけでは、困っているかどうかは分かりません。使う予定があって買い置きしているのか、買ったあとに使い切れず残っているのかを、本人に聞いてみましょう。

この記事では、家族が一緒に確認したいことと、買いすぎや食べ残しを減らす工夫を紹介します。

※この記事は一般的な健康・生活情報です。食品の安全性や、認知症などの病気を個別に判断するものではありません。

まずは、いつ使う予定なのか聞いてみる

「また同じ物を買ってきたの?」と聞く前に、何に使うつもりなのかを尋ねてみましょう。

「豆腐がいくつかあるね。何を作る予定?」

「今あるもので、食べておきたい物はある?」

まとめ買いをした、家族が来ると思って用意した、もらい物が重なったなど、本人の話を聞いて分かることもあります。

夫婦二人暮らしなら、それぞれが買い足していたり、離れて暮らす家族から届いた物と重なったりしていないかも確かめます。買った本人だけの問題と決めつけず、普段誰が買い物をし、家族が何を送っているかを一緒に確認しましょう。

使う予定があっても、期限内に食べきれそうか、実際に調理できそうかまで聞くと、必要な手伝いを考えやすくなります。

冷蔵庫を開ける前に、ひと声かける

訪ねた時は、「次に買う物を考えたいから、冷蔵庫を一緒に見てもいい?」と聞いてみましょう。

冷蔵庫の中を見られたくないと言われたら、無理に開けません。『同じ豆腐がいくつかあったから、期限内に食べきれそうか一緒に確かめてもいい?』と、確認したい理由を伝えてみましょう。

本人がよければ、まずは気になる食品がある棚だけ、一緒に確かめてみてください。

  • 同じ食品が、どのくらい残っているか
  • 消費期限・賞味期限と、表示されている保存方法
  • 開封済みか、いつ開けたか分かるか
  • 奥に隠れて、何があるか分かりにくくなっていないか
  • 冷蔵庫に詰めすぎていないか

数が多いかどうかだけでなく、「見つけにくい」「取り出しにくい」「表示が読みにくい」といった不便がないかも聞いてみましょう。

食べられるかは、期限と保存状態を確認する

「もったいないから食べてしまおう」と勧める前に、食品の表示を確かめます。

消費期限は、過ぎたら食べない方がよい期限です。 期限を過ぎた食品を、これから食べる予定に入れないようにしましょう。

賞味期限は、おいしく食べられる目安です。 過ぎたらすぐに食べられなくなるという意味ではありません。

ただし、どちらも未開封で、表示された保存方法を守った場合の期限です。開封後は表示された期限まで安全が保たれるとは限らないため、早めに食べる必要があります。「開封後要冷蔵」などの表示も確認してください。

いつ作ったか、どう保存していたか分からない食品は、日付だけで判断できません。厚生労働省は、時間が経ちすぎた物や、少しでも怪しいと思う物は、口に入れず捨てるよう案内しています。

確認のために味見をしたり、「温めれば大丈夫」と考えて食べたりするのは避けましょう。商品について判断に迷う場合は、表示されているメーカーなどの窓口へ確認してください。

腹痛や下痢、吐き気などの症状がある場合は、片づけよりも医療機関への相談を優先しましょう。

参考:消費者庁:食品の期限表示に関する情報、厚生労働省:家庭での食中毒予防

買い足す前に、今ある食品を使いやすくする

食品の安全を確かめたうえで、本人が使いやすい方法を一つずつ試してみましょう。

置く場所を一緒に決める

同じ種類の食品をまとめたり、先に使う食品を取り出しやすい場所へ置いたりする方法があります。食品ごとの保存方法は守り、本人が普段使っている場所も聞きながら決めてください。

見える位置に「先に使う物」を置いても、ほかの食品が見えなくなるほど詰め込んでいては探しにくくなります。消費者庁も、食品を見やすく配置し、冷蔵庫に詰めすぎないことを案内しています。

買い物前に見る、短いメモを作る

紙のメモが使いやすければ、残っている食品と、買い足す物を一緒に書いてみましょう。

  • ある物:豆腐2個、卵1パック
  • 買う物:牛乳1本
  • 次に確認する物:開封した総菜

これは書き方の例です。本人が読める大きさの文字にし、置く場所や、誰が書き直すかも相談します。古い情報のままにならないよう、買い物の前に確かめるためのメモとして使いましょう。

写真を使いたい場合も、先に撮ってよいか聞きます。紙で十分なら、スマートフォンを使う必要はありません。

家族が送る食品や、差し入れも見直す

家族が善意で食品を送っていても、家にある物と重なっていることがあります。

「何か送ろうか」だけでなく、「今ある物で足りそう?」「次は何を、どのくらい送ると使いやすい?」と聞いてみてください。

きょうだいなど複数の人が送る場合は、欲しい物と量を本人に聞き、誰が何を送るかを家族同士でも相談しておくと、同じ物が重なるのを防ぎやすくなります。

料理をすること自体が負担になっている場合は、親が食事を作らなくなったときも参考にしてください。

「捨てないで」と言われた時は、気持ちと安全の両方を考える

家族には不要に見えても、本人は使う予定があったり、捨てることをもったいないと感じていたりするかもしれません。

「何に使おうと思っていたの?」と聞き、食べられる食品なら、一緒に使う日や料理を考える方法もあります。

一方で、消費期限を過ぎた食品や、安全が心配な食品を食べることは勧められません。

「もったいないよね。でも、これは消費期限を過ぎているから、食べないようにしよう。次は使い切れる量を一緒に考えたい」

このように、捨てたい理由を短く伝えてみましょう。本人に知らせず処分する方法を、普段の片づけ方にはしないようにします。

安全が心配な食品を食べようとすることが続く、話し合うたびに強い言い争いになるなど、家族だけで対応が難しい時は、かかりつけ医や地域包括支援センターへ相談してください。

料理や片づけなど、ほかのことも難しくなっていたら相談する

使う予定を聞き、置き方や買う量を工夫しても食品が増え続ける場合は、家族だけで抱え込まなくて大丈夫です。

たとえば、次のような様子もあれば、気づいた時期と具体的な出来事をメモして相談しましょう。

  • 家にある食品を何度も買い足し、使い切れず残る
  • 以前はできていた料理や片づけが難しくなっている
  • 食事を用意できず、食べる量が減っている
  • 薬や約束など、食事以外のことでも困りごとが増えている

これらだけで認知症かどうかを判断することはできません。受診についてはかかりつけ医へ、暮らしの手助けについては本人の住所を担当する地域包括支援センターへ相談できます。

相談する時は、「認知症だと思う」だけでなく、本人が話したことや、家族が実際に確認した様子を伝えましょう。

「離れて暮らす母の冷蔵庫に、同じ食品が使われずに残っています。本人は『何があるか探しにくい』と話しています。家族は毎週行けないので、食品の確認や買い物を手伝ってもらえる方法があるか知りたいです」

これは相談の例です。実際に見た様子と本人の言葉、家族が手伝える範囲を伝えてください。訪問介護などを利用している場合は、担当のケアマネジャーにも相談できます。

相談先の探し方は、地域包括支援センターへ相談するタイミングにまとめています。

まとめ|まずは、今ある食品をどう使うか一緒に考える

冷蔵庫に同じ食品がたまっていたら、数だけを見て買い物をやめさせる前に、使う予定と困っていることを聞いてみましょう。

  • 冷蔵庫を開ける時は、先にひと声かける
  • 食品の期限、開封後の扱い、保存状態を確かめる
  • 本人と相談して、置く場所や買い物メモを工夫する
  • 家族の差し入れや仕送りも、今ある量に合わせる
  • 工夫しても困りごとが続く時は、医療機関や地域の窓口に相談する

まずは、気になる食品を一つ選び、「これはいつ使う予定?」と聞くところから始めてみてください。

宅配のお弁当が残っている場合は、高齢の親の宅配食が余るときで、注文数や配達日の見直し方を紹介しています。

食べる量や料理の負担など、ほかにも気になることがある方は、食事の悩み別の記事案内から、今の心配に近い記事を探してみてください。

参考情報

※参考情報の確認日:2026年10月21日

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