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親の薬が増えてきたら|家族が確認したいことと相談の目安

親の薬が増えてきた時に家族がお薬手帳を一緒に確認するイラスト 高齢の親の見守り

親の薬が増えてくると、「こんなに飲んで大丈夫かな」「飲み忘れていないかな」と心配になることがあります。一緒に住んでいても、離れて暮らしていても、薬の量や飲み方が見えにくく、不安になる場面はあります。

この記事では、親の薬が増えてきた時に家族が確認したいことを、同居・別居どちらの場合でも見やすいように、看護師の目線でやさしく整理します。

この記事は一般的な情報です。薬の中止・変更・量の調整は、必ず医師や薬剤師に相談してください。

急な意識の異常や強い息苦しさがある時は119番へ

急に意識がぼんやりした、呼びかけへの反応が悪い、強い息苦しさがある、大量に出血している時は、薬が原因かを調べる前に、すぐ119番へ連絡してください。

冷や汗や手のふるえ、止まりにくい出血、食事や水分がとれない状態などがある時も、そのまま様子を見続けず、医療機関へ速やかに相談してください。救急車を呼ぶか迷う場合は、実施地域の#7119を利用できます。

薬は自己判断でやめない・減らさない

薬が多いと不安になるかもしれません。ただ、急にやめることで体調が悪くなる薬もあります。飲めていないことで病気が悪化する場合もあるため、薬の数だけで必要かどうかを判断しないでください。

飲み忘れた分をまとめて飲んだり、昔もらった薬や家族・知人の薬を使ったりするのも避けましょう。飲み忘れた時の対応は薬によって異なるため、医師や薬剤師に確認してください。

食事がとれない時の薬も、普段から相談しておく

糖尿病の薬やインスリンは、飲み忘れや中断で血糖が悪化することがあります。一方で、食事がとれない時にいつも通り飲んだり使ったりすることで、低血糖などにつながる場合もあります。

「食べられないから全部やめる」も、「いつも通り全部飲む」も危険な場合があります。体調不良時の対応は、普段から主治医や薬剤師に確認しておくと安心です。

本人と一緒に確認したい3つのこと

薬やお薬手帳を見る時は、先に本人へ声をかけます。できていないことを探すのではなく、飲む時に困っていることがないかを聞いてみましょう。

1.お薬手帳と、使っている薬をまとめる

薬の確認で最初に見たいのは、お薬手帳です。病院ごと、薬局ごとに手帳が分かれていると、薬の全体像が伝わりにくくなります。

  • お薬手帳が1冊にまとまっているか
  • 受診時や薬局に持って行っているか
  • 現在の処方や変更内容が記録されているか

電子版のお薬手帳を使っている場合も、受診時に見せられる状態にしておくと安心です。

病院でもらった薬だけでなく、市販の痛み止め、風邪薬、胃薬、便秘薬、漢方薬、サプリメントなども伝えましょう。湿布、塗り薬、目薬も必要に応じて伝えると安心です。

2.余っている薬と、その理由を確かめる

看護師として入院の場面に関わっていると、患者さんが家にある薬を袋いっぱいに持ってこられることがあります。確認すると、処方された薬がたくさん残っていたり、昔の薬と今の薬が混ざっていたりすることがあります。

本人は「飲んでいるつもり」でも、実際には飲めていないこともあります。これは本人を責めるためではなく、飲みにくさや管理の難しさが隠れているサインとして見ることが大切です。

ただし、「薬が残っている=薬が不要」という意味ではありません。余っている薬を見つけた時は、お薬手帳と一緒に薬局や医療機関へ相談しましょう。

薬の飲み忘れや管理の難しさが増えている時は、認知症かも?と思った時に見る生活の変化の記事も参考になります。

3.飲む時間・文字・包装・飲み込みを確かめる

高齢になると、見えにくさ、手先の動かしにくさ、飲み込みにくさなどが重なり、以前はできていた薬の管理が難しくなることがあります。

  • 朝・昼・夕・寝る前のタイミングが分かるか
  • 薬袋の文字が読みにくくないか
  • 薬の袋や包装を開けにくくないか
  • 飲み込みにくそうにしていないか
  • 飲む回数が負担になっていないか

薬だけでなく食事や飲み物でもむせる、飲み込みに時間がかかる時は、一人暮らしの高齢の親の飲み込みが心配なときも参考にしてください。

薬を無理なく続けるための工夫と支援

本人に合った薬の管理方法を選ぶ

一包化(飲むタイミングごとに薬をまとめる方法)や服薬カレンダーが役立つこともあります。本人の希望と、何が難しいかに合わせて、医師や薬剤師と相談しながら選びます。

  • 服薬カレンダーや曜日ごとのお薬ケースを使う
  • 薬を飲んだか確認できるメモを置く
  • 家族が電話やLINEで声をかける時間を決める
  • 飲み忘れが多い時間帯をメモして薬剤師に相談する

お薬ケースに移す時は、湿気や光に弱い薬、包装から出さない方がよい薬もあるため、薬剤師に確認してからにしましょう。

薬の管理用品を3種類で比べる

【広告】薬の管理用品には、壁に掛けるタイプや卓上型などがあります。本人が見やすく、無理なく使えるものを選びましょう。

タイプ向いている使い方確認したいこと
壁掛けカレンダー薬の袋を見える状態で、曜日・時間帯別に分けたい設置場所とポケットの大きさ
卓上引き出しケース朝・昼・夜・寝る前を細かく分けたい置き場所と引き出しやすさ
1回分を取り外せるケース飲む分だけ取り出して確認したい薬の袋が入るか、文字の見やすさ

使いやすさは、薬の数や包装、手先の動かしやすさによって変わります。薬を包装から出してケースへ移してよいか分からない時は、購入前に薬剤師へ相談してください。

家族だけでは難しい時は、訪問薬剤師も相談先に

薬が余っている、飲み忘れが多い、朝昼夕寝る前の薬が混乱している、薬袋を開けるのが大変、ひとり暮らしで見守りが難しい。こうした時は、主治医、かかりつけ薬局、ケアマネジャーに相談してみましょう。

訪問薬剤師は、服薬状況、保管状況、残薬などを確認し、医師やケアマネジャーと情報共有してくれる場合があります。ただし、利用できるかどうかは本人の状態、制度、地域、医師の指示などによって変わります。

体調の変化と、相談時に伝えたいこと

薬が変わった後の様子をメモする

薬が追加されたり、量や種類が変わったりした後は、体調の変化をメモしておくと相談しやすくなります。

  • ふらつき、眠気、ぼーっとする
  • 食欲低下、便秘、下痢
  • トイレの回数の変化
  • 会話がかみ合いにくい
  • 発疹やかゆみ
  • 出血しやすい、あざが増えた
  • 息苦しさやむくみ

これらがすべて薬の影響とは限りません。急な意識の異常や強い息苦しさなど、冒頭の救急症状がある時は、メモを取るより119番への連絡を優先してください。それ以外の気になる変化は、「いつから、何が、どのくらい変わったか」を医師や薬剤師に伝えます。

お薬手帳・薬・記録を持って相談する

  • お薬手帳、今飲んでいる薬、余っている薬
  • 市販薬やサプリメント
  • 血圧や血糖値の記録
  • 体調変化、転倒やふらつきがあった日付のメモ
  • 飲み忘れが多い時間帯、食事や水分量のメモ

「夕食後の薬がよく残っています」「薬が変わってから食欲が落ちた気がします」「食事がとれない日も、いつも通り薬を飲んでいます」など、具体的に伝えると状況が伝わりやすくなります。

まとめ|困っていることを一緒に確かめ、相談する

薬の数だけで良し悪しを決めず、お薬手帳、薬の残り方、飲み方の負担を本人と一緒に確かめましょう。

まずは「薬を飲む時に困ることはない?」と聞いてみてください。余っている薬や体調の変化があれば、自己判断で薬を変えず、主治医や薬剤師へ具体的に伝えましょう。

参考情報

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