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高齢の親が少しずつ弱ってきたとき|フレイルのサインと相談先

親が急に弱ったと感じた時に、食欲・転倒・外出減少などフレイルのサインを家族で確認するイメージ 高齢の親の見守り

離れて暮らす高齢の親に久しぶりに会った時、「少し痩せた」「歩くのが遅くなった」「外出が減った」と感じると、家族は心配になるかもしれません。

ただ、一つの変化だけで、フレイルや介護が必要な状態と決めつけることはできません。大切なのは、食事、体の動き、疲れやすさ、人とのつながりなど、いくつかの変化が続いていないかを見ることです。

この記事では、高齢の親が少しずつ弱ってきたように見える時に、家族が整理したいことと相談先をまとめます。

※この記事は一般的な情報であり、フレイルの診断をするものではありません。急な意識の異常や強い息苦しさがある時は、すぐ119番へ連絡してください。それ以外の急な体調変化も、フレイルと思い込まず医療機関へ速やかに相談してください。

急な弱りは、フレイルだけのせいにしない

フレイルは、体や心、人とのつながりなどが弱ってきた状態を表す言葉です。ただし、今日になって急に立てなくなった、会話がおかしいなどの変化を、フレイルだけで説明することはできません。

次のような症状がある時は、すぐ119番へ連絡してください。

  • 急にろれつが回らなくなった
  • 急に顔の片側がゆがむ、片方の手足に力が入らない
  • 強い息苦しさや、突然の強い胸の痛みがある
  • 急に意識がぼんやりした、呼びかけへの反応が悪い
  • 急に立っていられないほどふらつく

水分をほとんど取れない、数日のうちに元気がなくなった場合も、医療機関へ速やかに相談してください。救急車を呼ぶか迷う時は、実施地域の#7119など、地域の救急相談窓口を利用できます。

119番や#7119の使い分けを普段から確認しておきたい方は、救急車を呼ぶか迷ったら|119・#7119の使い方をご覧ください。

急に元気がなくなった時に医療機関へ伝える内容は、高齢の親が急に元気がないとき|救急・受診の目安と家族が確認することにまとめています。上の救急症状がある時は、記事を読むより119番への連絡を優先してください。

フレイルは、健康と要介護の間にある状態

フレイルは、健康な状態と介護が必要な状態の中間にあると説明されています。病名ではなく、体や心、人とのつながりなどが弱り、生活への負担が増えやすくなった状態を表す言葉です。

一度フレイルになったら、必ずそのまま介護が必要になるわけではありません。早めに気づき、本人に合った食事、体の動かし方、社会とのつながりを考えることで、状態の維持や改善につながる可能性があります。

家族だけでフレイルかどうかを判断する必要はありません。「以前と比べて変化が重なっている」と気づくことが、相談のきっかけになります。

家族が気づきやすい、少しずつ続く変化

数週から数か月の間に、次のような変化が重なっていないか見てみましょう。

  • 食べる量が減り、体重や見た目も変わってきた
  • 歩く速度が遅くなり、立ち上がりに時間がかかる
  • 疲れやすくなり、横になっている時間が増えた
  • 買い物、散歩、通院など、外出する回数が減った
  • 趣味や人と会う機会が減った
  • 家事や身の回りのことを負担に感じるようになった

国立長寿医療研究センターのフレイル・チェックでも、意図しない体重減少、筋力、移動能力、活動性、疲労感が確認項目として示されています。ただし、この項目だけで家族が診断するものではありません。

食べる量の減り方や水分が心配な時は、高齢の親の食欲が落ちたとき|まず見たいことと受診の目安で、先に相談目安を確認できます。

服が緩くなった、頬や腕が細くなったなど、体重減少が中心の時は、高齢の親が痩せてきたとき|体重の記録と受診の目安も一緒に見てみましょう。

食事・体の動き・人とのつながりを一緒に見る

厚生労働省は、フレイル予防の柱として「栄養」「身体活動」「社会参加」を示しています。どれか一つだけを頑張るのではなく、今の生活で負担になっているところから考えます。

食事と口の状態

食べる量だけでなく、噛みにくさ、むせ、買い物や料理の負担がないかを見ます。治療中の病気や食事制限がある場合は、主治医や管理栄養士などに相談します。

体の動き

散歩の距離や回数を一律に決める必要はありません。立ち上がり、歩き方、ふらつきなどを以前と比べます。転びそうになることが増えた時は、高齢の親が転びやすくなった時の確認ポイントで、体調や家の環境を分けて整理できます。

外出や人とのつながり

外出が減った理由は、足の痛み、疲れ、交通手段、気持ちの落ち込みなど人によって違います。「外に出た方がいい」と急かさず、本人が困っていることを聞きます。

電話、家の前に出る、好きな店へ一緒に行くなど、本人が選べる小さな方法から考えてみましょう。

「前と比べてどうか」をメモする

相談する前に、次のことを簡単にまとめておくと、変化を伝えやすくなります。

  • いつごろから変化が気になり始めたか
  • 食事、体重、歩き方、疲れ、外出のうち何が変わったか
  • 以前はできていたのに、難しくなったことはあるか
  • 痛み、息切れ、発熱、むせなどの症状はあるか
  • 薬が増えたり、変わったりしていないか
  • 本人は何に困っていると話しているか

毎日細かく記録する必要はありません。「先月より買い物が減った」「最近は立ち上がりに時間がかかる」など、普段との違いが分かるメモで十分です。

薬が変わってから、ふらつきや眠気などが気になる時は、家族の判断で薬を中止せず、親の薬が増えてきた時の確認と相談の目安も参考に、医師や薬剤師へ相談しましょう。

家族がやりすぎずにできること

親が弱ってきたように見えると、「もっと食べて」「毎日歩いて」と言いたくなるかもしれません。

ただ、家族が決めた目標を押しつけると、本人には負担になることがあります。まずは、「最近、前より大変になったことはある?」と聞いてみましょう。

できることは、本人の希望に合わせて一つで十分です。

  • 買い物や通院に付き添う
  • 食べやすい物を一緒に考える
  • 家の中で転びそうな場所を、本人に断って一緒に見る
  • 続けたい家事や趣味を聞く
  • 相談先へ一緒に連絡する

本人が続けていることまで、先回りして家族が取り上げないことも大切です。何を手伝い、何を本人に任せるかを一緒に決めます。

医療機関や地域包括支援センターへ相談する目安

体重減少、痛み、息切れ、むせ、強い疲れ、薬を変えてからの不調など、体の症状が気になる時は、かかりつけ医などへ相談します。

まだ診断や介護認定はないものの、外出や家事が減った、今後の暮らしが心配、利用できる支援を知りたいという時は、地域包括支援センターも相談先になります。

地域包括支援センターは、市町村が設置する高齢者の総合相談窓口です。介護予防や生活の支援についても相談できます。地域包括支援センターにはいつ相談する?で、相談前にまとめたいことを紹介しています。

どちらに相談するか迷う時は、体の症状があれば医療機関を先に考えます。暮らし全体の困りごとは、地域包括支援センターへ相談する方法があります。

まとめ|複数の変化が続いた時に、早めに相談する

高齢の親が少しずつ弱ってきたように感じる時は、一つの変化だけでフレイルと決めつけず、食事、体の動き、疲れ、外出や人とのつながりを一緒に見ます。

「年のせい」と片づけず、以前との違いを具体的に伝えることが大切です。体の不調はかかりつけ医へ、家事や外出など暮らしの困りごとは地域包括支援センターへ相談できます。急な意識の異常や強い息苦しさがある時は、すぐ119番へ連絡してください。

家族だけで解決しようとせず、本人の希望を聞きながら、できることを一つずつ考えていきましょう。

参考情報

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