「最近、買い物に行っていないみたい」
離れて暮らしていると、食べるものは足りているのか、外出が負担になっていないか、気になりますよね。
「もっと外に出たほうがいいよ」と言う前に、まずは最近の買い物について聞いてみませんか。
足や腰の痛み、転ぶことへの不安、重い荷物、交通手段の変化など、行きにくくなる理由は一つとは限りません。一方で、宅配などを使い、困らずに暮らしている場合もあります。
この記事では、電話で聞けること、会ったときに一緒に見たいこと、相談を考えたい変化をお伝えします。
買い物のどこが負担になっている?
買い物には、店まで行く、商品を選ぶ、会計をする、荷物を持って帰るという流れがあります。そのどこが大変なのかは、人によって違います。
たとえば、こんなことはないでしょうか。
- 足や腰が痛く、店まで歩くのがつらい
- ふらつきがあり、転ぶのが怖い
- 米や飲み物など、重いものを持って帰れない
- 車の運転をやめ、店までの足がなくなった
- バスの本数が減ったり、近くの店が閉まったりした
- 暑さや寒さ、人混みが負担になっている
- 商品選びや会計で困ることがある
行かなくなったことだけで、体力が落ちたとは決められません。まずは、今どうやって必要なものを用意しているかを聞いてみましょう。
電話では「最近、買い物どうしてる?」から
「ちゃんと買い物に行ってる?」と確かめるより、普段の会話の中で聞くほうが、話しやすいかもしれません。
「最近、ごはんの買い物どうしてる?」
「荷物を持って帰るの、大変じゃない?」
「お店まで行くとき、困ることある?」
一度に全部聞かなくても大丈夫です。
「行っていない」と分かっても、すぐに理由を問い詰める必要はありません。ネットスーパーを使っているのか、誰かに頼んでいるのか、今の方法で困っていないのか。本人の話から少しずつ確かめてみてください。
会ったときは、本人と一緒に食事や外出の様子を見る
訪ねたときは、「最近、何を食べることが多い?」と話しながら、一緒に食事をするのも一つの方法です。
本人がよければ、家にある食べ物を一緒に見ながら、次に何を買うか話してみましょう。冷蔵庫を開けるときも、先にひと声かけるといいですね。
買い物以外の外出も減っているか、歩く様子が以前と違わないかにも目を向けてみましょう。会計で戸惑うなど、本人が困っていることがあれば、それも聞いてみてください。一つの様子だけで原因を決めず、いつ頃から変わったかを知ることが大切です。
食べるものと、買い物以外の外出も見てみましょう
買い物の回数が減っても、食事が十分に用意できていれば、必ずしも困っているとは限りません。
一方で、買いに行きにくいために食べるものが限られたり、食事の量が減ったりすることもあります。「最近は何を食べてる?」「飲み物は足りてる?」と聞いてみましょう。
買った食材があっても、調理が負担になっている場合があります。そのときは、食事を作らなくなったときの記事も参考にしてください。
また、買い物だけでなく、散歩や友人との約束も減っているなら、外へ出ること自体がつらくなっているのかもしれません。病院でも、食べる量や歩く速さ、外出の様子など、いくつかの変化が重なって体調を考える手がかりになることがあります。
買い物の荷物だけでなく、ごみ袋を集積所まで運ぶことも難しい場合は、親のごみ出し支援|利用できるサービスと家族ができることで、地域の支援や相談先、申し込み前に確かめたいことを紹介しています。
買い物が大変なら、宅配や地域の支援も考えてみましょう
困っていることが分かったら、その部分を補う方法を本人と一緒に考えてみましょう。
- 重いものだけ、宅配を使う
- 調理が負担な日には、総菜や配食を利用する
- 地域に移動販売や買い物支援があるか聞いてみる
食材が届いても、料理をするのが大変なら、調理済みの宅配食も選択肢になります。本人が食べたいものか、受け取りや温めが負担にならないかを一緒に確かめましょう。高齢の親に宅配食を選ぶときのポイントで、味や量、保管方法、送料を含めた費用の見方を紹介しています。
使えるサービスや条件は地域によって異なります。「どこに聞けばいいか分からない」というときは、本人が住む地域の地域包括支援センターに相談できます。高齢者の暮らしについて相談を受ける窓口です。厚生労働省も、その役割を案内しています。
家族だけで続けられる方法を探す必要はありません。本人が使いやすい方法かどうかも、一緒に考えたいですね。
急に買い物に行かなくなったら、体調の変化も見てみましょう
以前は自分で買い物に行っていたのに、急に行かなくなった。そんなときは、痛みやふらつき、息切れ、食欲の低下など、ほかに変わったことがないか聞いてみてください。
意図せず体重が減っている場合も、相談の手がかりになります。厚生労働省の基本チェックリストには、「6か月間で2〜3kg以上の体重減少」という項目があります。ただし、この数字だけで低栄養や病気と判断するものではありません。減った期間や食事量、体調も合わせて、かかりつけ医へ伝えましょう。
歩くのがつらそう、転ぶことが増えたという場合は、転びやすくなったときの記事も参考にしてください。
相談するときは、「買い物に行かない」だけでなく、「荷物を持てないと言っている」「食べる量も減った」など、本人から聞いたことをそのまま伝えると状況が分かりやすくなります。体調はかかりつけ医へ、買い物を含む暮らしの支援は地域包括支援センターへ相談できます。
まとめ
買い物に行かなくなったと聞くと、食事や体調が心配になりますよね。でも、宅配などを使って困らずに過ごしていることもあれば、店までの道や荷物が負担になっていることもあります。
まずは、次の電話で一つだけ聞いてみませんか。
「最近、買い物どうしてる?」
困っていることが分かったら、本人の希望を聞きながら、使える方法を一緒に考えていきましょう。
この記事は、日々の様子を見るときの参考としてまとめたものです。食事や体調、暮らし方に気になる変化があるときは、医療機関や地域の相談窓口に相談してください。
食べる量や、料理の負担なども気になる方は、高齢の親の食事が心配なとき|悩み別の記事案内から、今の心配に近い記事を選んでみてください。


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